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2008年09月10日

公益通報者保護制度

みなさん、こんにちは、佐野です。

企業の不祥事は、そのほとんどが「内部告発」によって、
表面化しています。

メディアに告発する元社員、
監督省庁に告発する現社員・・・

2006年 4月に、「公益通報者保護法」は施行されました。

公益通報者保護制度(内閣府)
http://www5.cao.go.jp/seikatsu/koueki/

この法律により、会社の問題や、会社内部の不正を外部に通報したとしても、
それが公益目的ならば、通報を行った社員の地位が守られる
のです。

この法律が整備されたきっかけは「トナミ運輸事件」です。

1974年、当時、トナミ運輸の社員だった、串岡弘昭さんは、業界の闇カルテルを新聞社に内部告発しました。

そして、その報復として、32年間、会社の草むしり、ストーブへの給油、雪下ろし、布団の整理など雑務のみさせられ、
仕事らしい仕事は何一つ与えられず、手取り18万円のまま昇給も、昇格もなかったのです。

やり過ぎですね、これは。

串岡さんの、この本に、当時の実態が書かれています。
ホイッスルブローアー=内部告発者―我が心に恥じるものなし
ホイッスルブローアー

(ちなみに、当時のトナミ運輸の会長は、現衆議院議員の綿貫民輔氏、
また、現在の同社の社長は綿貫氏の長男、勝介氏です。知っていましたか?)

串岡さんは、同社に対し、約 5,400万円の損害賠償を求める訴訟を起こしました。

第一審の富山地裁では、2005年 2月、被告「トナミ運輸」側に約 1,350万円の賠償支払いを命じる判決が下され、
控訴審である名古屋地裁では、2006年 2月、賠償金の他、和解金を支払うことで、和解が成立しました。

こうした「判例」を通じ、世の中的にも、「公益通報者を守る」法律が整備され、
この法律が施行されていったのです。

公益のために通報を行った社員(ホイッスルブローアー)は法律で守られているのです。

今まで以上に、会社の不祥事を通報する社員は増えるでしょう。

もはや会社の不祥事を隠し通せる時代ではありません。

「真摯な経営」への取り組みが、ベースで求められるのです、言うまでもなく。


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Posted by トッティ at 22:50│Comments(0)企業経営
 
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