ジダンは「真のスーパースター」なのか?

トッティ

2006年07月18日 12:00

みなさん、こんにちは、佐野です。

イタリアの24年ぶり4回目の優勝で、
約1ヶ月に及んだワールドカップも幕を閉じました。

「強い国」が順当に勝ち上がり、とても見ごたえの多いワールドカップでした。

しかし、最後の最後にあんなドラマが待っていようとは・・・。

ジダンの退場には驚きました。


これは、私が2000年11月に、ユベントスの練習を見学した時に、撮った写真です。

偶然、自分の目の前でジダンがタクシーから降りてきて、サインをもらったわけですが、
実は、この時のジダンも「頭突き退場」した後だったのです。

当時、イタリア・ユベントスに所属していたジダンは、
チャンピオンズ・リーグでハンブルク戦で「頭突き退場」し、
「5試合の出場停止処分」を食らいました。
その影響で、ユベントスは次の試合(パナシナイコス戦)で敗れ、結果、1次リーグ落ち
したのです。

当時、ユベンティーノ(ユベントス・ファン)からジダンは戦犯扱いされました。

この写真でも、ジダンは僕にサインした後、狂ったサポーターに追い掛けられ、
すぐにこの場所を立ち去ったのです。

ジダンほどの、スーパースターで、ここまで退場が多かった選手も稀です。

98年のワールドカップの時も、相手選手の足を踏ん付けて、退場処分になったり、
忘れた頃に、もうひとつの顔を思い出させるのです。
今回こそ、たしかに新たな「スーパースター伝説」を築いていたかと思いましたが・・・。
最後にまた別のジダンらしさが出てしまったのは本当に残念です。

マテラッツィは、イタリアリーグ屈指のヒール(悪役)です。

いつも挑発したり、審判の見えないところで悪いことばかりするヤツなのです。
そんなのはもう分かり切ったことなのです。

マテラッツィが、過去、ジダンのそうした「切れ易さ」を利用して、挑発していたことも
確かでしょう。

そうした全てが「ワールドカップ」であり、「サッカー」そのものなのです。

ジダンはマテラッツィの稚拙な「罠」にまんまと嵌ってしまった、というわけです。

どんな理由があるにせよ、本当のスーパースターがやる行為ではなく、
彼の言葉に一切の弁解の余地はありません。

この後、FIFAの調査が入ります。

FIFAは建前上、「人種差別、侮辱行為の撲滅」を謳うので、
マテラッツィにも処分は下るでしょう。
「3試合程度の出場停止」でしょうか。

そして、ジダンには、
「今回のワールドカップMVPの剥奪」&「5試合程度の出場停止」でしょうか。

そして、ジダンとマテラッツィはお互いをお詫びし、握手をし、
世界のサッカーファン(子供たち)に対し謝罪する必要があります。

ジダンはこのまま、「引退」して本当に良いと思っているのか?
本人がそれで納得できるのか?
「真のスーパースター」として、本当の立ち居振る舞いが最後に求められている
という気がします。
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